「プルートで朝食を」
ニール・ジョーダンの映画は久しぶりです。昔は好きだったのですが、「マイケル・コリンズ」以降は見なくなってしまいました。スパイク・リーにとっての「マルコムX」のように、大作として公開する社会的意義と、彼自身にとって「とらなければいけなかった映画」であることは認めるのですが、当時の私には期待はずれで、それ以降彼の映画に対する興味はなくなっていました。
この映画、実はニューハーフが主人公の映画ということは知らず、モノローグで語られる前半の展開は少し退屈で、苦手な映画の感じがしたのですが、ロンドンに出てくるあたりから、キリアン・マーフィーのささやくような哀しい声にシンパシーを感じ、幼馴染と産婦人科にいく人情的なシーンや、警官に取調室で暴行される残酷で哀れなシーンなど、いろんなシーンで涙がこぼれてきました。
映像的には、ピーピング・ルームのシーンでの照明と色が、彼の映画特有のもので懐かしかったです。
タイトルバックにブライアン・フェリーの名前があったので、「どこで出てたの?」と思い調べてみると、やはり歳をとっていることもあり、わかりにくかったのですが、意外なちょい役で出てました。(でも、なんでこんな役引き受けたんでしょうか。。)
ただ70年代のロンドンが舞台ですが、映画のファッションにマッチしたグラムロックの曲はTレックスの曲が1曲で、ロキシーミュージックの曲はサントラになかったと思います。
波乱万丈の哀しい人生を描いた映画なのですが、ハチドリの会話のスーパーインポーズに和まされ、、人生のすれ違いを表現するかのように、照れ隠しなのか、わざと素っ気無くカメラを情報に引いていく気の利いたラストシーンがよかったです。
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