« 2013年1月 | トップページ | 2013年5月 »

「ムーンライズキングダム」

二ヶ月前に観たウェス・アンダーソンの新作です。

今回はあの雰囲気はそのままですが、笑いの部分は少なくなってます。ビル・マーレイは出てますが、アンジェリカ・ヒューストンも出てなくて、ジェイソン・シュワルツマンも登場シーンは少なくなってます。ビル・マーレイに笑いが何もないのは少し残念でしたが。
おそらく、彼にしてはストレートに作っているのは、純粋に子どもが主人公で子どもの視点から描こうとしているからでしょうか。美術の凝り方なんかは、前作「ダージリン急行」と同じくすばらしいです。
浜辺のシーンとか変な既視感があったんですが、この映画の予告編ですね。

|

「汚れた心」

これ、映画館で予告編をみて、この映画の元になったブラジル移民の「実話」のことが気になって借りました。

観た後で調べてみると、本当に「勝ち組」と「負け組」というものが存在していたのですね。
映画に関して言うと、製作者としても名を連ねている奥田瑛二が怖かったですん。さすがですね。(特にお経を読むシーンなんか)
常磐貴子は以前の「赤い月」とか異国での悲劇の妻のような役がよく合いますね。

|

「外事警察」

これはもともとNHKのBSでやってたピカレスクの刑事ドラマの映画化らしいですけど、朝鮮問題がからんだストーリー設定があまりに突拍子もないということは置いておいても、ちょっときざなだけで、かっこよくない渡部篤郎の演技のほうが致命的で少し目にあまりますね。作者が描きたかった本当の「ワル」さとニヒルさが演じきれてないというか。

真木ようこと尾野真千子はよかったと思います。

|

「トータルリコール」

これ、あまり期待してなかったので意外におもしろかったです。

特に、冒頭の部分なんかは昔の「ブレードランナー」みたいなディック的世界が描かれていてよかったです。
地殻を通ってオーストラリアとイギリスを直結する乗り物とか、あまりに現実的でない設定には目をつむるとして、特撮、CGの部分は前作よりもよかったと思います。
ただ、残念なのは主役にコリン・ファレルを持ってきたところで、ちょっとかっこよさに欠けました。ケイト・ベッキンセールの元妻役は怖くてよかったですけど。

|

「HICK ルリ 13歳の旅」

クロエ・グレース・モレッツ主演のロードムービーなんですが、原作は有名な小説らしいです。最初は普通の話で途中からは常識的なところから逸脱して、話の展開が読めなくなるので、普通のハリウッド映画みたいな感じでは全然なくて、どこかのコピーにあったような「スタンドバイミー」の少女版みたいな物を期待してみると残念なことになります。

映画の中でジュリエットルイスを久しぶりにみたんですけど、時の流れを感じました。

|

「おおかみこどもの雨と雪」

これ、もちろん子どものためのファンタジーなんですけど、いろんな観客から共感を得ようとするためなのかわかりませんが、環境問題とか子育ての問題とか、そうした

いろんな社会問題をシナリオに織り込んで行こうとする中途半端な思想性が見えるところがちょっとダメでした。
雨と雪の出生の話なんかはファンタジーとしてぼかしておけばいいのに、ストーリーの整合性を取ろうとしているためなのか、逆に子どもにはリアルな内容が、大人にも見る側に抵抗感を抱かせるような感じでまったく逆効果なので、もう少しファンタジーに徹したほうがよいのではないかと思いました。

|

「プロメテウス」

これ、スターウォーズの「エピソード*」がオリジナルのシリーズに対してそうであったように、やはり30年後の「エイリアン」は特撮技術などの進歩で以前できなかった表現などができるようになっているので、時間や空間など物語の設定におけるスケールも大きくなった上に、アクションなども激しくなっているので、商用映画としての価値は上がっているものの、通しで見るのはちょっと疲れたなという感想は少しあります。まあ、たぶん今後、そのつなぎの部分となる「エピソード2」は出てきそうな感じなので、期待します。

|

「岳」

最近になってようやく、オリジナル脚本の映画と、漫画原作の映画、小説が原作の映画のストーリーの違いにおける傾向みたなものがわかるようになってきて、この映画は漫画原作映画の典型で、その特徴の一つは筋が単純で次の台詞が読めること。

その上で、「いい人」役の小栗旬がいつもの調子で演技しているということで、最後まで観るのが辛かったです。
要するに、小栗と長澤まさみファンのための昔ながらのアイドル映画でした。

|

「紙風船」

以前「ラッシュライフ」という東京芸大の学生が作って一般公開されたオムニバスの商用映画のDVDを観ましたが、これも同じシリーズの映画で、今度は岸田國士の原作をベースに現代を舞台して脚本を書いたものらしい。

ゴダールになったつもりの自意識過剰な学生映画は嫌いなんだけど、そうしたフリースタイルなものと違って、こういう制約が課せられた上で、基本を抑えて自分のスタイルで映画を作っていくというタイプの映画は許せます。おそらく光石研とか水橋研二とかプロの役者が絡んでいることで、そこらへんの青臭い作家性が抑えられるという効果も少なからずあるんだと思います。
ただ、少しだけそうした自意識が見えてしまっているようなストーリーもあったけど、許容範囲というか。

|

「モールス」

クロエ・グレース・モレッツ主演のホラーで結構評判よかったんでみたんですけど、サイコホラーなのかと思ってみたら、バリバリ血が飛び散る系のホラーだったのですね。もともとスウェーデンに同じ原作の映画が先にあって、それのリメイクらしいですが、舞台となっている南部のニューメキシコってのが独特の怖い雰囲気を出してますね。

よくできていると思いますが、2度はこの手の映画はいいかなという感じです。

|

「僕たちは世界を変えることができない。」

「世界を変えたい」という思いを胸に海外ボランティアに時間とお金を使う大学生って多いのだろうなと思うんですけど、いきなりそうした学生の自意識をへし折るようなタイトルで、「現実は厳しいんだよ」という教訓を教えるような映画なんだろうなと思ってみましたが、やっぱりそういう映画でした。

ポルポト政権時代の話など、歴史に関する話も出てきて、実際に家族が犠牲になった日本語が話せる観光ガイドの男性が出てくるなど、一部ドキュメンタリー的な話になったりなど狙っているところはわかるものの、正直出来は稚拙な感じなんですけど、向井理とか窪田正孝とか若いイケメン俳優の半分素顔のリアクションも見られるので、そういうものとしてみればおもしろい映画と思います。

|

「ツレがうつになりまして」

これ仕事の関係で原作2冊を先に読んだんですけど、もともとノンフィクションでその題材がメンタルヘルスである上に、漫画のあの雰囲気を出すのが難しいので、どうやって映画にするんだろうと思ってみましたが、いつでも笑っているように見えてしまう堺雅人が意外に無難に役をこなしてました。

「うつ」という病気の一般への認知度を高めるという点では原作同様、存在意義がある映画と思います。

|

「ワイルド7」

瑛太がヘルメット被らずに公道を二人乗りして白バイに追いかけられるというシーンがあってどうやって撮影したんだろうと思ってたらよく見てみると特撮でした。今は技術も進歩してるので、自分のように鈍感だと普通に気がつかない。
ただ、これまでは邦画で、どんなにカッコつけて悪い奴もバイクに乗る時はちゃんとヘルメット付けて走っていてそれも変な感じがしてたので、それなら多少おかしくても特撮ノーヘルのほうがマシかも。テレビの「探偵物語」とかも、今みると松田優作はベスパでヘルメット付けてないのが意外な感じするけどあの頃はほんとにまだセーフだったんですよね。
「ワイルド7」は結局どうでもいい映画だったけど、天気のいい日に海岸沿いの橋の上を走っているシーンとか見ると自分も会社休んで出かけたくなりました。

|

「I GOTTA NEW DANCE!」

Vampisoulっていうレーベルから出ている、Joe Bataan ではじまり、Fania All-Starsで終わラテンのコンピなんですけどそれ以外のもJBフォロワーとかいろいろいて結構トータルにいい感じです。
ちなみに、タワレコだと、「出てるうちに入手しとけ」みたいなことが書いて貼ってありました。ほんとかうそかは知りませんが。

|

「Something about April」- Adrian Younge

昔、テリージョンソン氏が紹介し盛り上げてた「甘茶ソウル」を今アメリカでやってるのがAdrian Youngeらしく、Wax Poetics レーベルから出てるのがこのアルバムです。この前のアルバムはデルフォニックスだったようですが、(未聴)このジャケットもムーディーな感じですね。

|

「Moving World」- Kelenkey Band

これちょっと前にタワーレコードで見つけた70年代のガーナのファンクバンドらしいんですけど、ものすごくかっこいいです。 がに股ポーズのレイバンの男とかダチョウの顔した植物のイラストとか、結構B級感いっぱいですけど。 もともとはかなり高額で取引されていたものが最近再発されたらしいですね。

|

「ドラゴンタトゥーの女」

これ暴力描写とかひどい映画だったんだけど、昔のジュリエットビノシュが眉そってピアスしたようなパンクなルーニー・マーラのルックスと彼女が乗る昔のホンダCB350のカフェレーサースタイルのカスタムバイクがかっこよかったです。

|

「GIRL」

この映画、麻生久美子で目当てで借りたけど意外におもしろかったです。あくま

でもデフォルメされた漫画的な展開だけど、これは許します。(笑)「土俵の

上で仕事してろ!」はスカっとした。映画史に残る名言では。去年

の「宇宙兄弟」とか、「モテキ」もそうだけど、30代女のこうい

う役で新たな彼女の地位を確立しつつあるな。子ども生む直前にこ

ういういい仕事してたとは、映画の中の彼女の役みたいでかっこい

い。

ストーリーとか主役の香里奈のこととか感想に、まったく書いてないですけどこの映画はただただ30代を演じきれる麻生久美子にしびれる1本。

|

「ヘルタースケルター」

この背徳的な映画を、上の子が友達と「フライト」(

PG12指定の映画は今年12歳になる小学生は観ていいと友達が

言ってたというが本当なのか?。。)妻と下の子が「オズ」を見に

行っている日曜の午後に、家で窓閉め切って一人で観たんですけど、不健康な行為だった。。正直、観た自分に後悔しました。

蜷川実花さんはすごい芸術家と思うんですけど、この映画はただただ、スキャンダラスなだけで騒がれるほどの映画ではないという感想です。
崎京子の原作で途中、戸川純の「虫の女」(バッフェルベルのカノンをオケに淡々と歌うやつ)が流れたりするところとかは、サブカル同世代を感じたけど。

|

「愛と誠」

これ、何の前情報もなく、昭和歌謡のミュージカルということを知らずに最近DVDで観たんですけど、ツボでした。
これ特撮がうまいのかどうかわからないんですけど、妻夫木など主役のアクションシーンなどもちゃんと迫力あるように撮れてて、小ネタもそれなりに笑えます。
音楽の小林武史って嫌いなんだけど、自分の映画でも使ってたこう

いうレトロな昭和歌謡のアレンジは得意っぽくて、あと、今は音痴

な役者でもコンピュータでメリハリとエコー聞かせていい感じにミ

ュージカル歌えてます。

特に、武井咲と安藤サクラがおもしろくて、武井は天然キャラをそう見せるのって難しいと思うんですが、その演出に成功していて、安藤は安藤で彼女に期待されているわざとらしい演技をちゃんと100%期待に答えています。
踊りの振り付けは、一目見てパパイヤ鈴木ってわかるのが結構笑えます。特にミュージカルを本業とする市村正親が真剣におやじダンサーズ的な踊りを見せるところなんて笑えます。
ただ、今日仕事中、頭の中で「あの素晴らしい愛をもう一度」と秀樹の「やめろっといわれても。』(曲名知りません)がリピートされてて困りました。

|

「舟を編む」

石井監督の映画なんで、前の3作同様に、またあの学生映画的な「わかる人にしかわからないでしょ」的ニュアンスの世界を心配してたんですが、原作のしばりがあって脚本も自分では書いてなくため、作家性をダメなストーリーテリングの部分に出してないので、映像の部分だけに自己主張が出てて、そこはよかったです。これ、予告編だけ見ると松田龍平と宮﨑あおいの青春恋愛映画みたいなんで期待してなくて、特に、宮﨑の猫抱いて登場するシーンのその相変らずな演技みて劇場で見ようかどうか悩んだんですけど、実は、実は予告編の漫画っぽい恋愛話はただの客寄せの宣伝で半分以上は予告編にはほんの少ししか出てない「その後」の話で、特にその後半がよかったです。オダギリだけが「時効警察」のノリのアドリブで一人浮いてますが、それも許せてしまうほど龍平が熱演してます。

|

「横道世之介」

会社帰りに見るのは少々長いんですけど、よかったです。原作者の吉田修一は昭和43年生まれなんで、自分の大学時代の頃のファッションやサブカルチャーなどの細部が時代よく描かれていて懐かしい感じです。特に今みると違和感がありありな女の子の髪型とか、男のポロシャツの着こなしとかが。映画の舞台も吉田氏の母校、法政大学ですね。会社帰りに見るのは少々長いんですけど、よかったです。原作者の吉田修一は昭和43年生まれなんで、自分の大学時代の頃のファッションやサブカルチャーなどの細部が時代よく描かれていて懐かしい感じです。特に今みると違和感がありありな女の子の髪型とか、男のポロシャツの着こなしとかが。映画の舞台も吉田氏の母校、法政大学ですね。
いきなり、上京してきて何もない畳の部屋に持ってきた荷物を投げ出してというところなどは、自分の当時の記憶と重なりました。原作も映画の後で読んだのですが、これは大学生活の最初の1年だけを描いた話なんだけれど、自分もいろんな友達のいた大学の一年が一番楽しかったなあと今、これみて思いました。
あまり強い権限で演技を付けられないタイプの監督なのか吉高由里子がなんか相変らずな感じですけど、他がうまくやっているので映画を壊すまでには至ってません。
柄本佑と綾野剛の友達役のサブキャストがとても味出してます。
結構重要なプロットで原作との違いがあります。
いきなり、上京してきて何もない畳の部屋に持ってきた荷物を投げ出してというところなどは、自分の当時の記憶と重なりました。原作も映画の後で読んだのですが、これは大学生活の最初の1年だけを描いた話なんだけれど、自分もいろんな友達のいた大学の一年が一番楽しかったなあと今、これみて思いました。
あまり強い権限で演技を付けられないタイプの監督なのか吉高由里子がなんか相変らずな感じですけど、他がうまくやっているので映画を壊すまでには至ってません。
柄本佑と綾野剛の友達役のサブキャストがとても味出してます。
結構重要なプロットで原作との違いがあります。

|

「千年の愉楽」

先月新宿で観ました。

中上健次原作で高良健吾に高岡蒼甫と話題性のある役者を起用しての若松監督の遺作でしたが、なんといっても寺島しのぶの演技がまた、鬼気迫るものがありました。
路地のある高台から湾を見下ろした尾鷲湾が絶景で、本当にタイムスリップしたような感じでした。細かいところを見ると時代描写が部分的に明治だったり昭和初期だったりと整合性が取れてないようにも見えますが、それはよしとしましょう。

|

« 2013年1月 | トップページ | 2013年5月 »