がんばれブッシュ大統領

大嫌いで、馬鹿にしてきたブッシュ氏ですが、今回の金融安定化法案の件では応援してます。

株価というのは、そのニュースが実際に及ぼすであろう影響の大きさではなくて、本来予想もしていない事件が突然起きた時に大きく動くものなので、今回のダウの史上最大の下げ幅という事実に現れているように、今回の法案否決という事件がそれだけ衝撃が大きかったということなんでしょう。

ウォール街の破綻した金融機関になぜ税金を使わなければいけないかという国民感情は、90年代終わりから2003年くらいまでに続けられてきた、日本の株価維持政策を当時ずるいと感じていた私には、よく理解できるのですが、間接的なところで年金や保険の目減り、さらに間接的なところで、連鎖倒産による失業、雇用問題の悪化、経済自体の失速による自分が働いている会社の売り上げの減少による賞与の削減など、身近なところの影響について国民に説明していくべきだと思います。

ハードランディングは、今回は何が起きるかわからないので、問題先送りと言われても公的資金を注入して、当面の危機を回避していって欲しいです。

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リーマンショック

ここ数週間の国際的な金融機関の破綻や買収に関わるビッグニュースについては、100年以上も歴史もある証券会社がかくもあっさりとつぶれてしまうのだなあという驚きで、グリーンスパン氏の話ではないけれど、今自分は1世紀に数度しかないような歴史的な事件を目にしているのだという、自分の株の含み損にも関わらず変な感動のようなものを感じているのだが、その歴史的なイベントを受けてのハイボラティリティな各金融市場の動きも、ひじょうに興味深かったです。

まず先々週末のFRBによるフレディーマックとファニーメイの救済ですが、発表が週末ということもあり、先にオープンするのが東京市場ということで、私を含めて数年前の政府日銀の「銀行はつぶさない」という政策の元に株価が切り返したことを連想した人による買いで株価は大幅に上昇し、DAXなどヨーロッパもそれを追う形で上昇したのだけれど、当のニューヨーク市場は、思ったほど反発せずに、さらに翌日に発表されたリーマンの決算でまた少しずつ下げ始め、そこに先週末のリーマンの破綻、今度は祝日だった日本より先に開いたニューヨーク市場での暴落、それをうけての東京市場の暴落のですが、ここで予想外というか、興味深かったのは、その後のFRBのAIG救済を発表後の株価の動きで、証券会社はつぶしても銀行はつぶさないという明確なメッセージにも関わらず、(私は証券会社と銀行、保険の顧客の違いを考えたら、明らかに間接的に経済的に影響を受けるということはわかっていても理にかなった政策のように思いますが)市場はそれに反応せずに、昨日のニューヨークの暴落となったことでした。今朝の東京市場は、ソニー、コマツなど外国人の持ち株比率が高い銘柄が大きく下げてましたが、よく考えるとこれまで東京市場においてもメジャーなプレーヤーだったアメリカの証券会社が1社は破産、1社は買収ということになっているわけで、買い手がいないため株は下がるというのは当然といえば当然なんでしょうか。

ただ、AIG救済は、昨晩の日銀がFRBと協調してドルのマネーサプライを増やすというニュースとあわせて、当面は少なからず効果があるのではないか思ってます。ニューヨークと東京の動きが連動せずに、ギャップアップ(ダウン)する時というのは注意が必要です。

ニューヨークが今日も下げて、東京がギャップダウンするようならば明日朝買おうと思ってましたが、今日は米国は上げそうですね。

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克服できないバイアス

昨年、2度も「底打ち?」というようなタイトルで書いたが、今、この時点になってチャートから振り返って見ると、中期のトレンドがくずれたのは8月、長期でみると12月というのが明確で、サブプライムショック移行の株価の落ち方の角度は、ちょうど2005年の8月に小泉が再選された時に12000円をブレイクアウトした、角度と対照的になっていて、需給ということで考えると主な買いの主体だった、外資が同じ勢いで売っているということなんだろう。一般の週刊誌などには、今年中に18000円という超楽観的な予想が今でも出ていたが、余程のことがない限りそんなことはありえないので、この水準でうろうろするか、最悪の場合は10000円を割れて、2003年の最安値を見に行くということもありえるのではないかと思う。

ただ、私もこのように下げトレンドを意識したアクションが必要と頭では考えてはいるものの、実際にそれができるかとなると、人間なのでやはり難しい。いろんな方法、考え方で行動ファイナンス的なバイアスを取り除こうとし、それなりにましにはなってきていると思うのだが、私にとって今でも一番難しいのは、いくらチャートのポイントとはいえ、ポイントのところで空売りのリスクを取れるかというと、やはり、「みんなが儲かっている時に、損をするのは嫌だ」という強いバイアスが働き、過去5年の苦い思い出がトラウマとなり、そうしたチャンスを逃してしまっている。今回は13500円がチャート上のポイントだと思うが、上がれば上がれで「->日本経済がよくなる(みんなの幸せは私自身の幸せ)」、「->年金も保険の運用益も増える」ので「多少空売りで損しても相殺されるからいいじゃないか」という風に考えて、いつものようにびびらずにちょと待ってリスクをとるといいのかなと思っている。

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敗者のゲーム

トレードはランダムな要因(投機の要因)によって左右されるため、一般的にはトレード回数が増えれば増えるほど、インデックスに収束していき、手数料分だけ損をすると言われている。ただし、これは市場が公正で効率的だという前提の下でのものであって、真に公正な市場などは存在しないという現実、(特に日本)においては、純粋にサイコロをふることに学者が例えるようなランダムウォークのギャンブルではない。その不公正さが存在するゆえに、未来を予測する可能性は少なからず存在し、ゆえに収益に機会も存在する。だからデイトレードで儲けている人間というのは、インサイダー取引はしないにしろ、決算前のインサイダー的な気配値の動きなどを見ながら、リスクを判断しポジションをとっているんじゃないだろうか。

沢木耕太郎の「深夜特急-マカオ篇」に、マカオでカジノをする姉妹のストーリーが書かれている。どういう話かというと、カジノのディーラーは客に最初は勝たせておいて、最後のところで全額かけさせてすべて奪い取るのだが、その姉妹は、その仕組まれた賭けを逆手にとるかのように、適度に儲けたところでクールに勝ち逃げするのである。

この話の教訓は、「イカサマな市場だからこそ、収益の機会が存在し、それを利用する」、「逃げ時を予測し、リスクをコントロールする」ということで、ダメな時は、常にこの教訓を思い出すようにしている。

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貧乏人のデイトレ

ちょっと前までは株で儲けた人が偉そうに書いたデイトレードの本がたくさん本屋に並んでいたが、ここ2年くらい、ライブドア事件以来は、そんなに見なくなった気がする。おそらく、日経平均が7000円から16000円に上がった状況下では、別に何も考えずにインデックスを買っておいただけでも資産が倍増した数年間だったわけなので、特別な才能がなくても1億円くらいためるのは、そんなに難しくなかったかもしれないが、ライブドア事件以降の新興市場の不調という状況下ではそうした儲けた人たちの中でも、同じ感覚でトレードし続けて、結局資産をなくした人というのも多いんではないだろうか。

一方で、そうしたここ2年くらいのデイトレーダたちの不調を「それみたことか」と言わんばかりに、「結局デイトレードなんてさいころをふるのと一緒、金持ちはインベストメントだよ、インベストメント」と長期投資、分散投資を偉そうに推奨していたが、こういう自分ではリスクをとっていないFP系の人が投資について偉そうなことを言えたのは去年までで、10年程度のサイクルのある相場のトレンドが変わったかもしれない状況下では、実際にここ数5年くらいの感覚で、逆張りとか、ドルコスト平均法とかで毎月投資信託を買っても、次に相場が同じレベルに戻ってくるのは約10年後となると、下げ相場にこつこつ買っていくことほど無駄で怖いことはなくて、特に今から10年といえば、小学生の子どもの学費に金がかかったり、老人の場合は、もう死んでしまっているかもしれない。わけで、結局、今のように物価だけは上がるけれど、景気はちっともよくならないスタグフレーション的な状況下では、現金でも資産目減りにリスクはあるし、かといって、株価も下がりそうなんで、貯金も投資もだめという八方ふさがりでお先まっくらという感じだ。

そういう暗いニュースの中で、私が最近勇気づけられたのは、この最悪の市況の中であのジェイコム男が今や資産180億というニュースで、いろんな本には結局金持ちになるにはバフェットのような投資家で、金持ちになったトレーダーなんていないと書かれているが、彼のような人間はちゃんと実在しているわけだ。

ただ、まあ、彼のように金持ちになるには、私のようにざら場が見られないサラリーマン投資家には不可能で、というのは、経済指標や他市場の動きがどう影響するかや、個々の銘柄のチャートや板から需給(セクター間の金の動き)や市場参加者のくせなどを読んだり、サイクルなどのいろんなアノーマリーや、日本市場の独自の不公正さなどを考慮したうえで、売り買いを判断しなければならないのだが、こうしたインプットパラメータの多い処理を行うプロセッサの処理能力と、さらに、こうしたクセなどの感覚的なことも含めた膨大なナレッジベースが必要で、並大抵の情報処理能力では無理だと思う。

彼のインタビューを読んで驚いたことがいくつかあった。それは、「常に100銘柄程度を取引している」、「1日、2日で回転させている(らしい)」という部分なのだが、これはおそらく何を意味するかというと、これぐらいの情報処理能力を持った人間の域に達すると、株の取引はギャンブルとはいえなくなるということだと思う。「どの用に売り買いすれば儲かるか」だとか「どんな銘柄を買えばいいのか」なんていうのは愚問で、彼の場合は、1冊の本で書けるようなルールに基づいてやっているわけではなく、100以上の銘柄に対する膨大なルールを総合的に判断しながら、動物的な反射神経で、売り買いしているわけで、推奨銘柄はその時々で変わっており、そんなものあるわけがない。

あと彼が凄いのは、資産が多くなればなるほど、彼本人の売買が株価に与える影響力も多くなり、貧乏人のようにコバンザメ的なトレードはできないはずなのだが、資産が増え続けているというのはちょっと信じられない。彼は今週の月曜日に100億の持株を全額現金化したそうだが、この彼の売りが日経平均にインパクトを与えたのは想像できて、(ズボラな私などは、その夜になって初めて米国がキング牧師の祝日で休みというのに気が付き背筋が凍ったのだが。。)案の定、翌日は強力なセリングクライマックスが待っていた。水曜日は逆に寄りから買ったそうだが、この買いも市場に影響を少なからず与えたことは想像できる。

彼は「貧乏人のデイトレ」に対するアンチテーゼの体現者というか、「ナレッジの蓄積と情報処理能力の向上は、株式のトレードを売買でなくする」ということを信じて、私も貧乏人とレーダーの一人として日々勉強していきたいと思います。

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タートル

今年読んだ投資関連の本の中で、一番役にたったのは(というより、最近は読みたいと思うような本はあまり書店に並んでないというのもありますが)「タートル流投資の魔術」という本で、ほんとにここまで書いていいんだろうかという部分まで書かれていて特にリスクの定量化の方法とか勉強になりました。

これはたぶん、投資で失敗した人間が誰でも考えることなんだと思いますが、ギャンブラーの本能に流されずいかに「適正なリスク」をとるかということと、いわゆる行動ファイナンス的なバイアスからいかに逃れるかが、自分にとっての大きなテーマです。

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選挙

今日は家族で旅行だったので、先週すでに不在者投票は済ませていたのだが、自民党は予想以上の大敗ということで少し安心した。

ただ安倍政権の信任問題とか安倍首相の進退問題とか、どの放送局でもいろんな人が言っていたが、ただ、よく考えると、こういういろんなひどい法案を簡単に通してしまえるような危険な状況は小泉の郵政民営化選挙の自民党大勝時にわかっていたことで、他に今後高い確率で起きる状況をよく考えず、郵政民営化とか小泉さんとタレント議員ののイメージだけで自民党を勝たせてしまった人たちが、なんだか、税金とか年金とか自分の身に直接降りかかってくることで、ようやくそのひどさに気が付いて今回の結果になっただけで、個人的には安倍さんは前首相よりもまともだと思うので、別に辞めなくてもいいんじゃないのと思っている。

選挙でよく「風」が吹いたという表現をするが、日本の「風」というのは、そんな感じなので怖い気がする。例えば、小泉さんが続投していていたらどうなっていたのだろうか。おそらく、こんなに大敗はしなかったのだろうと思う。

ただ、マーケットはどうなんだろうか。金曜日のニューヨークの下落は、なんとなく予想はしていたのだが、この結果なので東京も、さすがに寄りは下げると思うが、選挙結果を織り込んでるのかどうだろう。普通に考えるとしばらく下げるということになるのだと思うが。

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